第43回全日本総合錦鯉品評会が東京流通センターで開催されました。
国際錦鯉普及センター 遠山 寛志
【コメント】 錦鯉の鑑賞ポイントにおいて、体型、質、模様の順でその評価を受けますが、 この錦鯉は突出した「美しさ」で見事全体総合に輝きました。 大きさではこれよりも大きな、より太っている錦鯉も見受けられましたが、 美しい丸みを帯びた体に、体を覆う若々しいテリ、独創的な模様。 銘鯉と呼ばわれるにふさわしい総合です。
紅白/90部
【コメント】 品評会場でもっとも驚きの鯉をあげさせた錦鯉はこれではないでしょうか。 張り裂けそうなほど大きくなった体は他の錦鯉と同じ距離で見ていても 圧迫感を与えるほどの迫力です。 ただし、体があまりにも大きすぎて 「きれいさ」という意味で全体総合に劣ってしまったのかもしれません。 しかし、これほどの体型にしても体を壊さず仕上げてきた飼育技術は突出しています。
【コメント】 この紅白を見たときに、巨鯉のクラスは不作だったのか、と思いました。 しかしよく見るとこれは巨鯉のオスでした。紅質は厚く、テリもあり、キワも良い。 申し分ありません。 不作どころか、これだけのオスが出てくるのか、と驚きました。
【コメント】 これはまだ65部と特別大きな錦鯉ではありませんが、とても風格がある錦鯉で、 写真からではもっと大きな鯉という印象があるかもしれません。 肩に持つ大きな墨も印象的ですが、背中の非模様の所に特に出ているフクリンが とても印象的です。
【コメント】 紅が厚く、ツヤもあり、前半の模様はつながっていますが、背中で切れ目を見せ、 5段も模様があるように見えます。 模様が左右に偏っている印象もなく、とてもバランスが取れて見えます。 この錦鯉は特に紅質が優れているでしょう。
【コメント】この錦鯉はとても柔らかく、伸びやかな紅を持っています。 頭の作りもしっかりしていますし、尾筒も太く、これからもぐんぐん大きくなっていくでしょう。 少し緩やかに出ているマルゾメが全体的に丸みを帯びたやさしい印象を与えます。
藤本 敬 (愛知県)
【コメント】 肩に見せる墨がバランスよく二つ配置され、とてもよく仕上がった錦鯉です。 背中に少しばらけた墨がありますが、肌、墨、紅がとても高品質であるため苦になりません。 尾止めにわずかに見えている紅がなかったり、墨で完全に隠されていたら、 結果は違ったものになった かもしれません。
【コメント】 肩に大きく置かれたツヤのあるツボズミは一番の見せ場でしょう。 申し分のない紅白模様に、強く決まった墨がとても美しく出ています。