第43回全日本総合錦鯉品評会速報

第43回全日本総合錦鯉品評会第43回全日本総合錦鯉品評会が東京流通センターで開催されました。

昨年の3月11日に特に東日本は大きな被害を被ったにも関わらずこうして例年通り盛大に品評会が開催されたことはとても意義があることだと思います。大日養鯉場様が作出した錦鯉が昨年巨鯉の部で優勝し、今年は見事に全総合を獲得されましたが、それ以外の受賞鯉でニューフェイスも数多く見受けられました。

錦鯉は1年に1歳しか年を取らず、一朝一夕でこのような高品質の錦鯉が生産できるわけではありません。継続して高品質の錦鯉を作出し続けられる日本の底力は生産者と流通業者、愛好家の努力の賜物だと思います。
毎年海外の愛好家や業者が力をつけ、主要な賞にも食い込んできていますが、今年は東南アジア、特にインドネシアが大きな力を振るいました。

日本の伝統文化の一つである錦鯉がこうして海外に広まり、多くの人に楽しんでいただけることはとてもすばらしく、より多くの人に、より長く楽しんでいただければと思います。

国際錦鯉普及センター 遠山 寛志


平成24年 2月4日(土)・2月5日(日)開催
主催:全日本錦鯉振興会
後援:農林水産省・東京都・新潟県
大会総合優勝
品種区分/部別 昭和三色/85部 第43回 大会総合優勝
受賞者(国) 高木 實朗 (福岡県)

【コメント】
錦鯉の鑑賞ポイントにおいて、体型、質、模様の順でその評価を受けますが、
この錦鯉は突出した「美しさ」で見事全体総合に輝きました。
大きさではこれよりも大きな、より太っている錦鯉も見受けられましたが、
美しい丸みを帯びた体に、体を覆う若々しいテリ、独創的な模様。
銘鯉と呼ばわれるにふさわしい総合です。

大魚の部総合優勝
品種区分/部別

紅白/90部

第43回 大魚の部総合優勝
受賞者(国) Felix Denanta (インドネシア)

【コメント】
品評会場でもっとも驚きの鯉をあげさせた錦鯉はこれではないでしょうか。
張り裂けそうなほど大きくなった体は他の錦鯉と同じ距離で見ていても
圧迫感を与えるほどの迫力です。 ただし、体があまりにも大きすぎて
「きれいさ」という意味で全体総合に劣ってしまったのかもしれません。
しかし、これほどの体型にしても体を壊さず仕上げてきた飼育技術は突出しています。

巨鯉の部総合優勝
品種区分/部別 昭和三色/80部 第43回 巨鯉の部総合優勝
受賞者(国) Felix Denanta (インドネシア)
【コメント】
昭和三色は赤・白・黒の三色から構成されており、墨を基調としているのが特徴ですが、
全体的に3色の量が均等でとてもバランスがとれた錦鯉です。
背中に斜めに入った紅模様とそこの白地が見せ場です。
巨鯉オスの部総合優勝
品種区分/部別 紅白/90部 第43回 巨鯉オスの部総合優勝
受賞者(国) Felix Denanta (インドネシア)

【コメント】
この紅白を見たときに、巨鯉のクラスは不作だったのか、と思いました。
しかしよく見るとこれは巨鯉のオスでした。紅質は厚く、テリもあり、キワも良い。
申し分ありません。
不作どころか、これだけのオスが出てくるのか、と驚きました。

壮魚の部総合優勝
品種区分/部別 大正三色/65部 第43回 壮魚の部総合優勝
受賞者(国) 小松 誠次 (長野県)

【コメント】
これはまだ65部と特別大きな錦鯉ではありませんが、とても風格がある錦鯉で、
写真からではもっと大きな鯉という印象があるかもしれません。
肩に持つ大きな墨も印象的ですが、背中の非模様の所に特に出ているフクリンが
とても印象的です。

壮魚オスの部総合優勝
品種区分/部別 紅白/70部 第43回 壮魚オスの部総合優勝
受賞者(国) 矢倉 完治 (大阪府)

【コメント】
紅が厚く、ツヤもあり、前半の模様はつながっていますが、背中で切れ目を見せ、
5段も模様があるように見えます。
模様が左右に偏っている印象もなく、とてもバランスが取れて見えます。
この錦鯉は特に紅質が優れているでしょう。

成魚の部総合優勝
品種区分/部別 紅白/55部 第43回 成魚の部総合優勝
受賞者(国) Elna Koi (ベルギー)

【コメント】
この錦鯉はとても柔らかく、伸びやかな紅を持っています。
頭の作りもしっかりしていますし、尾筒も太く、これからもぐんぐん大きくなっていくでしょう。
少し緩やかに出ているマルゾメが全体的に丸みを帯びたやさしい印象を与えます。



若鯉の部総合優勝
品種区分/部別 大正三色/40部 第43回 若鯉の部総合優勝
受賞者(国)

藤本 敬 (愛知県)

【コメント】
肩に見せる墨がバランスよく二つ配置され、とてもよく仕上がった錦鯉です。
背中に少しばらけた墨がありますが、肌、墨、紅がとても高品質であるため苦になりません。
尾止めにわずかに見えている紅がなかったり、墨で完全に隠されていたら、
結果は違ったものになった かもしれません。


幼魚の部総合優勝
品種区分/部別 大正三色/20部 第43回 幼魚の部総合優勝
受賞者(国) CC Mah (マレーシア)

【コメント】
肩に大きく置かれたツヤのあるツボズミは一番の見せ場でしょう。
申し分のない紅白模様に、強く決まった墨がとても美しく出ています。

※受賞者は各受賞鯉の所有者です
国魚賞種別日本一賞
90部
A銀鱗
80部
浅黄
75部
べっ甲
80部
B銀鱗
90部
ドイツ鯉
75部
五色
80部
光り写り
種別日本一賞A銀鱗 種別日本一賞浅黄 種別日本一賞べっ甲 種別日本一賞B銀鱗 種別日本一賞ドイツ鯉 種別日本一賞五色 種別日本一賞光り写り
70部
光り模様
90部
光り無地
85部
緋写り・黄写り
90部
変り鯉
85部

85部
孔雀
80部
九紋流
種別日本一賞光り模様 種別日本一賞光り無地 種別日本一賞緋写り・黄写り 種別日本一賞変り鯉 種別日本一賞衣 種別日本一賞孔雀 種別日本一賞九紋竜
90部
大正三色
90部
白写り
85部
秋翠

80部
丹頂
90部
紅白

85部
昭和三色

 
種別日本一賞三色 種別日本一賞白写り 種別日本一賞秋翠 種別日本一賞丹頂 種別日本一賞紅白 種別日本一賞昭和三色  
国魚賞国魚賞
一般の部
12部
大正三色
15部
大正三色
20部
昭和三色
25部
大正三色
30部
B 銀鱗
35部
白写り
40部
紅白
国魚賞12部 国魚賞15部 国魚賞20部 国魚賞25部 国魚賞30部 国魚賞35部 国魚賞40部
45部
五色
50部
昭和三色
55部
大正三色
60部
紅白
65部
紅白
70部
昭和三色
75部
昭和三色
国魚賞45部 国魚賞50部 国魚賞55部 国魚賞60部 国魚賞65部 国魚賞70部 国魚賞75部
80部
紅白
85部
昭和三色
90部
紅白
       
国魚賞80部 国魚賞85部 国魚賞90部        
             
オスの部
55部
A 銀鱗
60部
紅白
65部
紅白
70部
昭和三色・写りもの
75部
紅白
80部
紅白
85部
昭和三色・写りもの
国魚賞オス55部 国魚賞オス60部 国魚賞オス65部 国魚賞オス75部 国魚賞オス75部 国魚賞オス80部 国魚賞オス85部
90部
大正三色
           
国魚賞オス90部