第27回となる錦鯉全国若鯉品評会が今年は会場を従来の新潟県小千谷市から佐賀県鳥栖市のサンメッセ鳥栖に変えて、3月28日(土曜日)、29日(日曜日)に開催されました。いつもより早い日程で開催された若鯉品評会でしたが会場が南下したこともあり、満開の桜の中、今年も海外からの出品407尾を含み、体長63cm以下の若鯉の出品が増えたこともあり前年を上回る1,815尾もの若鯉達が出品されました。もちろん、新潟の生産者も遠路から自慢の鯉を出品しました。
来場者は、昨年および一昨年の小千谷で行われた品評会に比べると若干少ないように思えましたが、それでもヨーロッパ、アメリカ、そしてアジア各国から数多くの愛鯉家やディーラーが訪れていました。
今回総合優勝を勝ち取ったのは、金子満三さんの所有する阪井養魚場の紅白(2歳)でした。心よりお祝い申し上げます。
国際錦鯉普及センター Mark Gardner *コメントはMike Snaden氏(イギリス Yumekoi)が愛好家への教育的見地からお届け致します。
【コメント】
この三段模様の紅白は素晴らしい体形をしています。頭の形も長く広がりがあり、体の大きさと絶妙なバランスを保っています。
その肌の質も素晴らしく、まだ2歳の若鯉には珍しく厚みのある覆輪があらわれています。
緋の質も素晴らしく、濃い紅が切れのあるキワと締まったサシによって美しく表現されています。
総合優勝に充分値する紅白と言えるでしょう。
昭和三色(3歳) /第63部
この昭和は魅力的などっしりとした厚みのある体形を備えています。この鯉をジャンボ鯉の大きさにまで育て上げることが理想かどうかは疑問ですが、現在ベストの状態であることは間違いないでしょう。
この鯉は紅白の持つ質の高い緋斑を備え、墨は形もよく配置も素晴らしいです。この墨は質も良く将来より一層美しくなる可能性を持ち合わせています。
この白写りは、頭部が収まるべきところに収まった安定した体形をしています。
白地には厚みと艶があり、そこに良質の墨がのっています。その墨のもっている適当なサシとキワがこの鯉に上品さを添えています。
田中 康人(代理:大山養鯉場)
この小さな紅白は素晴らしいの一言です。この鯉は稀にみる整った頭部を持っています。
そして、透き通るような白地に艶のある美しい緋斑をのせています。
その模様は、全体的に非の打ちどこがない丸染めギワとサシを形成しています。